Interviewインタビュー

No.76

公開日:2024/04/08 

【卒業生PROFILE】vol.8 伊東ケイスケさん|ヴェネチア国際映画祭に向けて作品を制作するXRアーティスト

No.76

伊東ケイスケ さん/ XRアーティスト
(デジタルハリウッド東京本校卒業)

卒業生の様々な活躍を紹介するデジタルハリウッド校友会のインタビュー。このたび新たなシリーズが誕生しました。題して「卒業生PROFILE」。根鈴会長自らがデジタルハリウッド校友会の趣旨や活動を理解いただくために、歴代の卒業生や修了生を訪問しています。その際に伺ったそれぞれの「自分らしい生き方」やパーソナルな部分などを綴ってゆくシリーズです。

MY NOW

Q.今はどんな仕事をしていますか?

ヴェネチア国際映画祭に向けて作品を制作するXRアーティスト

「XRアーティスト(XR=クロスリアリティ、VR・ARなどの先端技術の総称)」として、ここ数年はヴェネチア国際映画祭に向けたVRアニケーション作品の制作に注力しています。その他にも、バーチャルワールドの制作、グラフィック制作など、さまざまな仕事に携わりながらも、こうして映画祭に向けた作品制作に専念できるのは、本当に幸せなことだと思います。

▼伊東さんの実績:
伊東ケイスケさんがベネチア国際映画祭に4年連続ノミネート!
伊東ケイスケさん、ルミエール・ジャパン・アワード2023でグランプリ受賞!

Q.今後の目標は?

VRChat、VR演劇…。メタバース体験の面白さを広めたい

VRChatをご存知でしょうか。VR空間で交流ができるプラットフォームで、世界中から集まったユーザーと一緒に作品を作るケースが増えているんです。直近の活動としては「SANRIO Virtual Festival」にて、バーチャルパレード「Twinkle Guardians」の制作総指揮を務めました。これはキティちゃんやキキララたちと一緒に宇宙へ「スペースデブリの清掃」をしにいくストーリーなのですが、会期中には世界中から何百人もの人々が参加し、非常に貴重な経験となりました。あとは「VR演劇(バーチャル空間でアクターと体験者が交流しながら進む演劇型コンテンツ)」も手掛けています。メタバース体験は本当に面白いので、もっとこの領域に関わっていきたいですね。

Q.伊東さんにとって、自分らしく生きるとは?

今この瞬間に全力で、好きなことを遠慮なくやる

物事を続けるには「好き」という気持ちが大事です。そもそも好きなことじゃなければ続かないですし、続かなければ何も成果は出ません。私自身にも経験がありますが、やはり「好き」という軸がないと困難があった時に心が折れてしまうんです。だからこそ、遠慮なく好きなことをやる。それが自分らしい生き方だと思います。例えるなら、ディズニーランドで過ごす1日です。夕方ヘトヘトになっても、計画を立てて好きなアトラクションに乗るじゃないですか。人生も同じで「今やらなくて、いつやる!」という気持ちで後悔なく生きることが大切です。人生は短いですから、常に“もったいない精神”で好きなことを全力でやっています。

HISTORY

Q. 入学のきっかけは?

アニメ制作の“裏技”、CGの道へ

新卒で入社した会社を1年半で辞めた後、次のステップについて悩んでいた時期がありました。そんな中、デジタルハリウッドに進学すればCG業界への道が開けるんじゃないかと考え、入学を決めました。美術大学時代は手描きアニメーションを専攻していましたが、自分には才能がないと感じて挫折しました。それでも、CGならまだ可能性があるかもしれないと思い、”裏技的な道”を模索した結果、この道を選びました。

Q. 在学中印象的だったこと

仲間とのオールナイト制作

「オールナイトフリータイム」の機会を活用してデジタルハリウッドに泊まったことです。仲間と夜通し作品制作をするのが楽しくて、一番印象に残っています。今まで“青春”という“青春”を経験したことがなかったので、もう最高でしたね!「学生生活って、こんなに楽しんだ」という感覚で、入学してよかったと思いました。

Q3. 卒業直後は?

フリーランスでアニメ制作に携わる

すぐにフリーランスとして活動を始めました。きっかけはTA(ティーチングアシスタント)の方に声をかけていただき、大友克洋監督のアニメーション作品『ショート・ピース』でモデリングを担当したことです。その話を飲み会などの場ですると、次のお仕事をいただくことができて、ここまでずっとフリーランスとして活動できています。

PERSONAL

Q. 人生のバイブル

MOTHER2(RPGゲーム)

暖かさや優しさ、勇気、冒険のわくわくなど、僕が理想としている生き方やあり方がいっぱいに詰まっている、任天堂の素敵な作品です。小学生の時にプレイして以来、今もずっと胸に輝き続けています。まだの方にはぜひプレイしていただきたいです。

Q. 私の趣味

身の回りの整理整頓

目的に対して、常に最適化された環境を保つことがなにより楽しいです。VRで理想の作業環境をシミュレートし、家具や道具の配置をアップデートし続けています。測量にはボッシュのレーザー距離計を愛用していて、絶対に手放せません。

Q3. Myルーティン

モーニングノート

毎朝7時に欠かさず、近所のドトールでコーヒーを飲みながらモーニングノートを書きます。モーニングノートとは『ずっとやりたかったことをやりなさい』(ジュリア・キャメロン著)に書かれている方法ですが、手軽に頭をすっきりできるのでお気に入りです。10年以上続けています。

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