Interviewインタビュー

No.65

公開日:2023/08/28 

「青森にイノベーションを起こす基地を作りたい」修了生が地元・青森にデジタルハリウッドを作った想いとは

スクール運営プロデューサー代表取締役 デジタルハリウッド東京本校

No.65

株式会社エフエム青森 専務取締役管理・技術本部本部長
AFBデジタルエンタテインメント株式会社 代表取締役社長
栗田 淳一さん
2007年度 デジタルハリウッド東京校 総合ProEX Webプロデュース専攻

2021年4月に株式会社エフエム青森が母体となって設立されたデジタルハリウッドSTUDIO青森。立ち上げのために分社化したAFBデジタルエンタテインメント株式会社の代表取締役を務める栗田淳一さんは、デジタルハリウッド東京本校の修了生です。今回は、栗田さんが地元・青森でデジタル人材の育成に取り組むようになった背景や想いなどについてお話しいただきました。
(※このインタビューは2023年8月当時の内容です)

青森に、自分が体験したキラキラした世界を

──栗田さんの現在の仕事内容について教えてください。
2021年4月にデジタルハリウッドSTUDIO青森を立ち上げる際に、ある程度集中して取り組んだほうが良いだろうということで、株式会社エフエム青森からAFBデジタルエンタテインメント株式会社を分社化させ、代表取締役として就任しました。仕事の8割はデジタルハリウッドSTUDIO青森の経営です。また、株式会社エフエム青森本体でも、専務取締役管理・技術本部本部長として、主には総務・管理・技術関連も担っており、申請の合理化や経理のクラウド導入など、社内のオペレーションをスムーズにするための施策検討・実行をしています。

──なぜ青森にデジタルハリウッドを作ろうと思ったのでしょうか?
昔からラジオの世界では派生産業が生まれにくく、何かないかと真剣に探していました。知り合いの企業がWeb解析士を取得していたり、Webコンサルティングとして色々なところから引き合いがあると聞いていたので、営業のセクションを長く担当していた自分としては、エフエム青森もそういったことをすれば広告の間口が広がるのではと考えていました。


そこで、以前通っていたデジタルハリウッドでまた学べないかと思いWebで検索したところ、デジタルハリウッドSTUDIOのオーナーを募集していることを知りました。自分にとって、通っていた当時のデジタルハリウッド東京本校は、先端的なセミナーが常時行われていたり、卒業生の作品や卒業生が活躍しているニュースが館内に掲示されており、いままで出会ったこともない素晴らしい情報が満載で、とてもキラキラしていました。そのキラキラした世界を青森に持ってくることができれば、新たなイノベーションが生まれるのではないかと考えたのです。これしかない!と思いました。

──2007年にデジタルハリウッド東京本校に通われていたのですよね。しかも青森から通学されていたとか。
当時はインターネット広告の売り上げが急激に増大し、我々メディアで仕事をしている者もWebの世界を学ぶ必要性を感じているところでした。ちょうどそんな時に社内の体制変化により学ぶ時間ができ、家内が新聞記事で杉山学長の記事を見つけ、非常に興味と好奇心を覚えて入学を決めました。

選んだコースは1年制のWebプロデューサー専攻です。前半はオンライン授業でソフトウエアの操作方法を学び、後半は対面授業でアクセス解析や先端Webビジネス等を学びました。後半の対面授業は毎週土日に行われ、月4回のうち1回は、東京支社への出張を兼ねて上京し、残る3回は自費で通いました。降雪のため盛岡で足止めされた時もありましたが、東京・御茶ノ水までの道のりは学生時代に戻ったようで楽しかったです。


当時は47歳でしたので、20〜30代の受講生が多い中で断トツの最年長でした。年の差に気が引けることもありましたが、後半の通学の時期に、スタッフの方が飲み会を開いてくれて、飲み会後は課題でわからないところを同級生同士で質問しあったりしていました。ここで得た「今後デジタル関連の仕事で必要になったときは、ここに帰ってくればなんとかなるな」という心理的コネクションは大きかったです。

当時、同級生や学内を往来する受講生はデジタルハリウッドっぽいオーラでいっぱいでした。今のデジタルハリウッドSTUDIO青森を経営するにあたって、そのような受講生が入学してくるんだなぁという当時の漠然としたイメージが、自分のモチベーションの源になっています。

価値観は地域性を飛び越える

──デジタルハリウッドSTUDIO青森を立ち上げて3年目を迎えた今、改めて感じることを教えてください。
デジタルハリウッドSTUDIO青森には、自分の中になんとかイノベーションを起こしたいと思っている人が集まる場所になりつつあります。そんな受講生から、東京の人は価値観が合うと言われました。地元の人は、例えば何歳までに何をしなければならないなど、了見が狭くなってしまう場合がありますが、そういったことに囚われない多様性が心地良いようです。価値観が合うということは、地域性から来るのではないという発見がありました。


また、東京の企業からデジタル化に関する案件や相談をいただくようになりました。その枠組みをエフエム青森へ還元できていないのは課題ですが、派生産業が生まれにくいラジオ局にそういった相談がくるのはこれまでには無かったことです。看板を掲げていることで、いろいろな企業が、あれもできるんじゃないか、これもできるんじゃないかと相談しにきてくれる。それをトレーナーを含めた「チーム デジタルハリウッドSUTDIO青森」として議論・検討しています。

変化して達成してゆく人を見届けるという醍醐味

──教育機関を始めたということについて、改めて感じたことを教えてください。
先日、就職のマッチングがうまくいき、修了生が社長と一緒に挨拶に来てくれました。受講コースの内容を直接的に踏襲した仕事ではありませんでしたが、在学中に学んだプレゼンテーションやPHPがベースとなって新たな仕事ができているとのことでした。コースの修了者を講師にするケースも出てきており、教育機関として入学してから卒業後も含めた人材の循環が生まれてきています。

デジタルハリウッドSTUDIO青森で学んで、変化して達成してゆく人を見るのは、とても喜ばしいです。これはエフエムにはあまりない世界です。エフエム青森とはまた違った大きな喜びや発見があります。

──今後の展望を教えてください。


デジタルハリウッドSTUDIO青森を、デジタル人材を多く輩出し、イノベーションを起こす基地にしていきたいと思います。そのためにはデジタルハリウッドSTUDIO青森自身が、デジタル関連の様々なニーズに応えられる、多様な場所になりたいと思っています。また、企業側がもう少しデジタルに興味を持って、デジタル人材を採用してくれるような仕掛けをしてゆきたいです。そういったプロセスを経て、自分が通っていたときのデジタルハリウッドのイメージに近づけてゆきたいと思っています。

──在校生にメッセージをお願いします。
常に目指していれば、思わぬところでイノベーションが起こります。それを信じて、学べる機会に果敢にチャレンジしていって欲しいです。私自身、ずっと営業職でやってきて、IT企業にいたわけでもありませんでした。しかし看板を掲げておくことで、以前は思いもしなかった分野の相談を受けるようになりました。まずは身を置いて、自分の中にイノベーションを起こしましょう。応援しております。

デジタルハリウッド(専門スクール)STUDIO 青森についてはこちら↓↓
https://school.dhw.co.jp/school/aomori/

デジタルハリウッドSTUDIOのオーナーにご興味がある方はこちら↓↓
https://school.dhw.co.jp/p/studio_partner/entry/index.shtml

株式会社エフエム青森 専務取締役管理・技術本部本部長
AFBデジタルエンタテインメント株式会社 代表取締役社長
栗田 淳一さん

青森高等学校卒業後、日本大学経済学部へ入学。大学卒業後、都内広告会社へ入社。その後、開局2年目を迎えたエフエム青森へ転職。
2007年度にデジタルハリウッド東京校 総合ProEX Webプロデュース専攻修了。
2020年よりAFBデジタルエンタテインメント株式会社 代表取締役社長に就任。

大学時代はビックバンドでピアノを担当し、今も機会があるとピアノを弾く姿が目撃されている。
音楽・エンタテインメントに関わる仕事の土台は、大学時代のビックバンド活動にあるという。

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