Interviewインタビュー

No.8

公開日:2016/11/28  取材日:2016/11

2015年度前期成績優秀者に選ばれ、学外でも活躍 将来は、世界で活躍できるグラフィックデザイナーに

在校生 デジタルハリウッド大学

No.8

柿野 幸歩さん(デジタルハリウッド大学学部生)

デジタルハリウッド大学学生 柿野 幸歩さんの写真 その1

このインタビューは2016年11月当時の内容です。

デジハリ大ではグラフィックデザインを中心に学んでいます

――もともと英語は得意だったのでしょうか。

得意というほどではありませんが、小さい頃から英会話教室に通っていました。その頃は英語を習っているというよりも、外国の先生とお友達とゲームをしたり歌ったりするのが楽しくて遊びに行っている感覚でした。小学生の時に夏休みを利用してカナダでホームステイをして異文化に触れ、驚き、そしてとても興味を持ちました。そういう経験があったので、高校では長期留学をしました。

――大学に入学してからは、どんなことを学びましたか?

グラフィックデザインを中心に学んでいます。あとは、英語やWebですね。入学したばかりの頃はCGにも挑戦しましたが、難しくて……。逆に、絵を描くのが好きなのもあって、グラフィックデザインの必修授業はとても楽しかったんです。

――特に印象に残っている授業は?

1年次に履修したデッサンの演習です。中村泰清先生と出会えて、デッサンを学ぶことができたのは本当に良かったと思っています。今でもずっとデッサンを勉強しつづけていますし、TA(ティーチングアシスタント)もやらせていただいています。

デジタルハリウッド大学学生 柿野 幸歩さんの写真 その2

この大学でないと、中村先生でないと勉強できなかったことがたくさん

――本格的にデッサンを学んだのは初めてでしたか?それまでにも個人的に絵を描いていたとのことですが、独学とは何が違うのでしょうか。

中村泰清先生は、一般的なデッサンの授業ではなく先生ご自身のやり方を教えてくださるんです。「目の前にあるものをそのまま描く」ということを学びました。言葉ではうまく説明できませんが、この大学でないと、中村先生でないと勉強できなかったことがたくさんあります。

――柿野さんご自身が描くものにも変化がありましたか?

中村泰清先生から「見る目」の大切さを学び、日常でのちょっとした変化に気づけるようになった気がします。少しずつですが、絵を描けるようになっていくのも楽しいです。まだ勉強途中なので、偉そうなことは言えませんけれど(笑)。

――TAを始めたのは、どのようなきっかけからですか?

中村泰清先生と話し、「これからも先生の元でデッサンを勉強したい」という思いを伝えたんです。デッサンの授業は1年前期に履修しましたが、一度単位を取ってしまうともう履修できないので。そうしたら、先生がTAを勧めてくださったんです。

――TAはどのようことをするのでしょう。

自分で教えることはできないので、主に授業の準備です。授業中は、ほかの学生といっしょにデッサンをしています。先生からもっと学びたくて。

――デジタルハリウッド大学の学生は、趣味で絵を描く人も多そうですね。

とても多いです。高校時代は絵がうまいほうでしたが、この大学では埋もれてしまうレベル。日々刺激を受けてます。

デジタルハリウッド大学学生 柿野 幸歩さんの写真 その3

2015年度、前期成績優秀者に

――柿野さんにとっては、良い環境のようですね。

頑張っている人は、1年生からインターンをしていますよね。そういう人たちと話すと、いい意味でドキドキします。「すごいな」と思うし、私も頑張らなきゃって。この大学はみんな、やりたいことをやっている印象です。やる時はやるし、遊ぶ時は遊ぶ。

――柿野さんは、2015年度前期成績優秀者に選ばれたそうです。ご自身ではどのような点が評価されたと思っていますか?

ご連絡を頂いた時にはとても驚きましたし、うれしかったです。2年生になってから自分のやりたいことが定まり、その結果、授業が楽しくなったのが良かったのかなと思います。好きなことを一生懸命やるようになったので、成績も伸びたのかもしれません。

――「やりたいこと」とは、先ほどお話ししていたグラフィックデザインのことですよね。

そうです。もともとCGをやりたいと思っていましたが、やってみないとわからないことが多くて……。1年次にCGやWebなどいろいろな分野に触れて、自分に合う/合わないがわかったのが良かったなと思います。例えば専門学校なら、CGコースではCGしか学べませんよね。途中で「向いてないな」と思っても、その分野を続けるしかありません。その点デジタルハリウッド大学は1学部1学科なので、いろいろ学べます。もしこの大学に入っていなかったら、「私がやりたかったのはグラフィックデザインだ」と気づくこともなかったと思います。本当に良かったと思います。

――グラフィックデザインの課題はどのようなものがありましたか?

パッケージデザインやポスターを作りました。化粧品のパッケージを考えた時は、中学生や小学生が初めて使うコスメのブランディングから手がけたんです。どうしたら使いやすいのか考えるのが楽しかったですね。パッケージの形も自由なので、一から自分で考えました。最終的には、コスメを包み込むような1枚でできたパッケージにしました。パッケージを広げると、内側にアイシャドウやチークの使い方が書いてあるんです。いろいろ試行錯誤しましたが楽しかったですし、他の人の作品を見てモチベーションも上がりました。

デジタルハリウッド大学学生 柿野 幸歩さんの写真 その4

校友会のポスターを制作しました

――ポスターはどんなものを作りましたか?

複数のテーマの中から「Save The Children」を選び、子どもの虐待問題についてのポスターを制作しました。A1サイズなのでプリントされると迫力があり、感動しました。

――校友会のポスターも、柿野さんが制作されたそうですね。

はい。大学事務局の方から声をかけていただいたのがきっかけです。卒業生と在校生に向けて校友会の認知度を高めるためのフライヤーを作ることになり、その延長線上でポスター制作のお話をいただきました。

――制作にあたり、どのようなオーダーがありましたか?

在校生の中には、校友会のことを知らない人もいます。私自身もまさにそう。そこで、校友会の認知を高め、雰囲気がわかるようにしたいというお話がありました。最初に何案かラフを作って、数回打ち合わせを重ねて方向性を決めていきました。

――フライヤーとポスターは同じデザインだったのでしょうか。

いいえ、ポスターはポスターで一から作り直しました。フライヤーとポスターでは、役目が違うので。フライヤーは文字が多く、それをそのままポスターサイズに拡大しても伝わりにくいんです。ポスターは写真とコピーで見せようということになりました。

――お仕事としてデザインを請け負うのは、初めての経験ですか?

はい、初めてでした。校内でやらせていただいたので安心感がありましたし、自分のスキルアップにもつながったのではないかと思います。その一方で、お仕事として請けるというプレッシャーもありました。自分で案を出しながらも「なにか違うな」と思い、キャリアセンターの方に見ていただいたことも。根本的なところから見直していただき、一度固まりかけていた案を崩して作り直しました。とても勉強になりましたし、以前の案より良いポスターができたのではないかと思います。

デジタルハリウッド大学学生 柿野 幸歩さんが制作された校友会ポスター

プログラミング・ITキャンプでは「映像」を指導

――中高生のためのプログラミング・ITキャンプ「Life is Tech!」にも、指導する側として参加されているそうですね。

インターンですが、夏休みなどにWebやプログラミングを教えるプログラムに参加しています。まだ研修が終わったばかりで、1回しかキャンプに参加していませんが。大学の先輩や同級生が参加していて楽しそうでしたし、大学で説明会を聞いた時も面白そうだなと思いました。

――柿野さんは、プログラミングを教えているのでしょうか。

映像を教えています。参加したのは、春休みの5日間に開催されたキャンプ。最初は課題に挑戦して、最終的には自分の作品を創るというプログラムでした。中高生が4、5人でグループを組み、そこに大学生が1、2人つくのですが、参加した人はそれぞれやりたいことが違うんです。柔軟に対応するスキルが求められました。楽しかったですし、私自身も勉強になることがたくさんありました。

――どんな作品づくりを手伝ったのでしょうか。

YouTuberにあこがれる生徒といっしょに、その子がYoutuberになったかのような動画を制作しました。いっしょに撮影をしたり、イントロを考えたりして、最終的にネットにアップするところまでやりました。すごく喜んでいただけましたし、今後もこのインターンを続けたいなと思いました。

――では最後に、将来の夢をお聞かせください。

将来的にはグラフィックデザイナーを目指しています。もともとPixarにあこがれていたので、海外で活躍できる人になりたいです。とはいえ、まずは国内の広告会社などにクリエイティブ職で就職したいと思っています。まだ模索中なので、ゼミなどを通じていろいろと考えていきたいです。

――所属するゼミは、もう決まりましたか?

藤巻英司先生のゼミに入る予定です。毎年先輩方の卒業制作を拝見していますが、藤巻ゼミの先輩はコンセプトがしっかりしていて作品として素晴らしいものが多くて。ああいう作品を自分でも作りたいと思っています。

――学内外を問わず活発に動いていますが、もともと積極的なタイプだったのでしょうか。

活発……ですか(笑)? もともとそれほど積極的なタイプではないんです。デジタルハリウッド大学に入ってから、周りの友達といっしょにインターンに参加したり、「Life is Tech!」に関わったりするようになったので、活発に見えるのかもしれません。焦ることもありますが、これからも自分のペースで自分のやりたいことを見つけていきたいですね。

インタビュー : 野本由起

柿野 幸歩さん(デジタルハリウッド大学学部生)

栃木県で育ち、大学進学に合わせて上京。現在、デジタルハリウッド大学3年生。2015年前期成績優秀者に選ばれ、デッサンの授業ではTA(ティーチング・アシスタント)を担当。校友会ポスターやフライヤー制作にも関わっている。

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