Interviewインタビュー

No.12

公開日:2018/06/15  取材日:2018/05

物流業界からWebディレクターに転身!明確な目標設定が成功のカギに

Webデザイナープロデューサー デジタルハリウッド大阪本校

No.12

株式会社ルート・シー
和泉 彰悟さん(デジタルハリウッド卒業)

このインタビューは2018年5月当時の内容です。

20代で未経験からWebを学習
大手企業サイトの運用ディレクターに

――和泉さんは、Webサイトの制作・運用を行う株式会社ルート・シーにお勤めだそうです。現在はどのようなお仕事をされているのでしょうか。

ルート・シーは、大阪本社と東京オフィスの2拠点があるWeb制作会社です。私は大阪本社に勤務し、専任部という部署でWebサイトの運用に携わっています。ただ運用・保守を行なうだけでなく、お客様に対して新たな提案もしています。

――Webコンサルティングのようなお仕事もされているのですね。これまでにどのようなサイトを手掛けてきたのでしょうか。

5年前の入社以来、大手鉄道会社さまのサイトを運用していました。
また、現在では、自然派製品を取り扱う企業さま、技術商社さまと幅広く関わらせて頂いています。

――ルート・シーに入社する前は、どのようなお仕事をされていたのでしょう。

Web制作会社で、サイトのデザイン、コーディング、運用までひと通りやってきました。

――もともとWebサイトの制作に興味があったのでしょうか。デジタルハリウッドに入学したきっかけは?

もともとスケートボードが好きで、映像編集やDVDの制作などクリエイティブなこともやってきました。以前は物流業に携わっていましたが、今後仕事をどうするか考えた時にクリエイティブなことをしたいと思い、デジタルハリウッドで学ぶことにしました。そこで、総合Pro エキスパートコースに入学し、WebやDTPについて勉強しました。

――それまでのご経験は?

まったくの初心者でした。もちろんパソコンは使っていましたが、ネットにもつないでいなくて。はじめはわからないことだらけでしたから、授業についていくのにも一生懸命でした。入学当初はどちらかと言うとDTPに興味がありましたが、学んでいく中でWebの可能性を感じ、次第にWebへと興味が移っていきました。

――デジタルハリウッドを卒業する頃には、現在のようなWebのお仕事をしようと気持ちが固まっていたのでしょうか。

そうですね。

――お仕事をするうえで、デジタルハリウッドで学んだことをどのように活かしていますか?

今の業務に直接活かすというより、新人教育に役立っています。新しく入社した社員のマネジメントをする際、デジタルハリウッドで学んだことを未経験のスタッフに教えています。自分も同じようなステップを踏んで経験を積んできましたから。

――ルート・シーには「M.O.P.」という表彰制度があるそうですね。和泉さんも受賞されたそうですが、どのような賞なのでしょう。

ルート・シーの行動指針は、「モットオモロク」なんです。その指針に沿って活躍した社員を表彰する制度が「M.O.P.」=「モットモ・オモロイ・パーソン」です。月間M.O.P.は、その月に活躍した人をスタッフみんなの投票によって選出します。四半期M.O.P.は、リーダーやマネジメントメンバーが選ぶ賞です。私は月間M.O.P.を1回、四半期M.O.P.を2回受賞しました。

――受賞にあたり、クライアントから「和泉さんがいれば大丈夫」と絶大な信頼を得ている点が評価されたそうです。お仕事をするうえで大切にしていることは?

素早く正確に作業することです。大手鉄道会社さまの仕事をしていたため、スケジュールを絶対にずらすわけにいきません。日頃の業務からスピードと正確さを意識するようになり、段取り力も身に着きました。

――そういったスキルは、業務を通じて自然と身に着いたのでしょうか。

そうですね。それに、ただ単純にWebサイトを運用するだけでなく、どうしたらより良くなるかも考えるようになりました。業務はもちろん、社内の取り組みなどあらゆる面でより良い施策を提案できるよう常に心掛けています。

――仕事のやりがい、楽しさを感じるのはどんな時でしょう。

Webサイトの運用といっても、私の場合は常に同じことをしているわけではありません。新しいクライアントとの案件もどんどん増えているので、これまでに培ってきたノウハウを活かし、新たな提案をするようにしています。そこを評価していただくことが、仕事のやりがいにつながっています。

――新しい技術や知識を採り入れるために、日ごろから心掛けていることはありますか?

私個人ではなく会社としての取り組みですが、最近では新規事業準備室やプロデュース室に参加しました。新規事業準備室は、会社のコンセプトや新たな事業部を考えるプロジェクトです。みんなから出たアイデアをもとに、どのような業務を行なったらいいか考えていきます。プロデュース室は、マーケティング力の強化を図る取り組みです。市場や業界、顧客、ビジネス全般について見識を深めるグループワークを行なっています。私はWebサイトの解析から提案を含む運用フローを確立させたいと思っているので、プロデュース室で身に着けたマーケティング力を活かし、お客様にとって効果のあるサイトを提案していきたいですね。

――今後、挑戦したいことはありますか?

プロデュース室で学んだ企業分析を活かし、Webサイトの制作から運営まで提案業務を行ないたいです。あとは、Webマーケティングについてもっと学習し、クライアントにとってよりよいサイトを提案したいと思っています。個人的にはアクセス解析に興味を持っていて、GAIQというアナリティクスの資格を取得しました。解析能力を活かしつつ提案までもっていきたいと考えています。

 

5年間で実を結ばなかったら諦める。チャレンジするには目標設定が大事

――デジタルハリウッドを卒業して10年経ちますが、入学前と比べて和泉さんの人生もガラッと変わったのではないでしょうか。

変わりましたね。以前は全く違う業界にいましたから、入学当初は就職できるか不安でいっぱいでした。当時は25歳ぐらいでしたが、5年後に30歳になった時にWeb制作会社でポジションを築けなかったら物流業界に戻ろうと思っていました。そこまで頑張ってダメなら諦めようと、最初から時間を区切って目標を立てていたんです。

――とはいえ、5年ってあっと言う間ですよね。

30という節目の年齢ですし、そこで区切りをつけようと思ったんです。それまで物流業界でも割とうまく仕事をしていたので、30歳なら元の業界に戻ってもまだ通用するだろうという考えもありました。そこで、5年間で思い切りチャレンジしようと思いました。

――物流業界にいた頃と現在とで、ご自身の中にどのような変化がありますか?

仕事のやりがいは、今のほうが大きいです。物流業界にいた頃は、若かったということもあって「このまま成長できないのでは」という不安がありました。今は会社でもさまざまな取り組みがありますし、やる気さえあればチャンスが与えられる環境です。頑張って成果を出せばきちんと評価されますし、新しいことにも取り組めるので、大きなやりがいを感じています。

――仕事において成長を実感するのは、どんな時でしょう。

そこまで実感があるわけではないのですが……。先ほどお話した「M.O.P.」をはじめ、スタッフからフィードバックをもらえる制度があるのは大きいですね。表彰されることにより、役に立っているんだなと改めて実感できます。

――デジタルハリウッド時代の友人とは、今もつながりがありますか?

今回の取材をアテンドしてくれた校友会理事の菊池大志さんとは、今も交流があります。コースは違いましたが同期で、Webの授業は同じだったんです。今でも相談に乗ってもらうことがあります。最近はあまり交流がないのですが、講師の方々とも業界の情報交換をしていました。

――卒業から10年経ちますが、これから10年後、和泉さんはどうなっていると思いますか?

10年前は、今自分がこういう仕事をしているとは想像もしていませんでした。私自身、会社やお客さんに必要とされるために情熱を注ぐタイプです。そうしているうちに、社内でも認められるようになったのではないかと思います。10年後も何らかのポジションを築いていたらうれしいですね。

――最後に、このインタビューを読んでいる方へのメッセージをお願いします。

デジタルハリウッドに入学する時には、将来に不安を感じていました。それでも思い切ってやりたいことにチャレンジした結果、今につながっています。ただ、その際に5年後のビジョンを設定したのが大きかったと感じています。大事なのは、ある程度先の目標を立て、今やるべきことを頑張ること。これからもデジタルハリウッドでの学びやこれまでの経験を活かして、頑張っていきたいですね。

インタビュー:野本由起

和泉 彰悟さん(デジタルハリウッド卒業)

2008年、デジタルハリウッド総合Pro エキスパートコース卒業。Webサイトの制作会社を経て、株式会社ルート・シーに入社。大手企業コーポレートサイトの運用、コンサルティングを行なっている。
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